近年、あらゆる場所に野立て太陽光発電所を見る機会が増えました。
太陽光発電所があるのに、雑草が伸び放題になっている発電所を多く見かけます。
雑草を放置している発電所は、近隣住民のクレームの他に発電量の低下にも繋がり、太陽の熱による火災になる可能性もあります。
そこで今回、雑草の対処法や草刈りを推奨する理由についてご紹介いたします。
![「雑草対策」を推奨する理由](https://yoshimura-equipment.jp/wp-content/uploads/2023/10/S__14180422_0-300x225.jpg)
![「雑草対策」を推奨する理由](https://yoshimura-equipment.jp/wp-content/uploads/2023/10/草刈り前-2-300x225.jpg)
「雑草対策」を推奨する理由
「雑草なんて…」と考えているお客様もおられるかもしれませんが、
雑草がパネルを覆ってしまい、影ができてしまうと発電量を落としてしまいます。
勘違いされている方も多いので、特に注意して頂きたいですが、影になった1枚分だけの発電量が落ちるわけではありません。
太陽光パネルは、複数枚(例えば約8枚)を1セットとして構成されています。
1枚影になっただけで、他のパネルも引っ張られる形でセットになっているパネル全ての発電量が落ちてしまいます。
影になっている個所が複数ある場合、発電所全体の発電量を大きく下げる可能性もあります。
また、パワコン等の機器に雑草が侵入した場合、機器が故障をする恐れもあります。
機器が故障すると、雑草対策をおこなうより費用負担が大きくなってしまうため、予め対策をおこなうと良いでしょう。
![「草刈り機」による対策](https://yoshimura-equipment.jp/wp-content/uploads/2023/10/4955387_s-300x200.jpg)
「草刈り機」による対策
どの発電所でも、草刈りができる一般的な雑草対策になります。
草を短く刈る事で、パネルに影ができるのを防ぐことができます。
発電所の状況によって頻度は異なりますが、年に数回の草刈りが推奨されています。
草刈り機さえあれば、容易に作業をすることができますが注意も必要です。
草刈りの作業中に、草刈り機でケーブルを切ってしまう恐れがありますし、
また、小石がはねて架台やパネルを傷つける可能性もあります。
![草刈り機によるケーブルの切断](https://yoshimura-equipment.jp/wp-content/uploads/2023/10/temp_c446662f1b605725b742f4906b5240f11_4923243665675438869_232782055156198_0-300x169.jpg)
草刈り機によるケーブルの切断
過去に発電量が落ちているので、点検をしてほしいという依頼を受けたことがあります。
機器故障の可能性から、出力確認や動作確認をおこないましたが、
原因が特定できず、範囲を広げてパネルが割れていないかなど様々な要因を探し、
ケーブルが切断されている個所を発見しました。
結果として、ケーブルに繋がっていたパネル分だけ発電量が落ちてしまっていましたので、
ケーブルの切断は、漏電の恐れもあり危険な状態のため至急対処をおこないました。
点検時には草刈りがおこなわれた状態でしたので、草刈りの際にケーブルを切断してしまったと思われます。
注意をしていても雑草が生い茂っていたらケーブルが見えづらいため、このようなことが起こってしまいます。
今回の様に、発電量が少ないことに早期に気付く事ができていれば良いのですが、
現地に行かなければ原因を特定できないため、そのまま放置してしまう可能性もあります。
作業中の不意な事故を防ぐため、雑草が生い茂ってしまう前に草刈りをおこなうのが良いでしょう。
![「除草剤」による対策](https://yoshimura-equipment.jp/wp-content/uploads/2023/10/3764806_s-300x200.jpg)
「除草剤」による対策
除草剤の散布により、雑草を枯らすことができます。
除草剤の効果が無くなる半年に一回ぐらいのペースが推奨されています。
雑草が伸びているようでしたら、効果を高めるため草を刈った後に除草剤を散布する方が良いでしょう。
雑草を枯らす事には優れていますが、雑草が耐性を付けて年々効能が薄くなる場合もあります。
また、雨や風によって発電所周辺の土地に除草剤が掛かってしまう可能性もありますので、
近隣に農作物を扱っている土地がある場合は、散布は適しません。
散布をする場合は、周囲の状況をよく確認してからおこなってください。
![「防草シート」による対策](https://yoshimura-equipment.jp/wp-content/uploads/2023/10/LINE_ALBUM_AKTクリエイトいなべ太陽光発電所_230911_34-300x225.jpg)
「防草シート」による対策
防草シートを張る事で、雑草を日光から遮断して雑草が伸びるのを防ぎます。
効果が長持ちする事から発電所の管理がしやすくなります。
日光を遮断しても防草シートの中で、雑草が育ってしまい、年数が経つと防草シートが破れてしまうため、
数年に1回防草シートを張り直す事が推奨されています。
他の雑草対策より費用が掛かるため、発電所全体に防草シートを張るのが難しい場合は、
弊社では、パネルとパネルの隙間とパワコン等の機器前に防草シートを張る事を推奨しております。
パネルの隙間は、「パネルに雑草が直接当たってしまう」「影を覆いやすい」など、
発電量を下げやすい要素が多いためです。
また、パワコンの隙間に雑草が入ってしまった場合、機器が故障してしまう可能性もあります。
機器は故障してもすぐに取り換えることができないため、その期間の発電量が得られなくなってしまいます。
取替費用も掛かってしまいますので、予め防草シートで対策をして頂いた方が費用も抑えることができます。
![雑草対策 「最後に」](https://yoshimura-equipment.jp/wp-content/uploads/2023/10/防草シート敷設-300x225.jpg)
「最後に」
雑草対策をご紹介させて頂きましたが、
発電所の規模や形によっては、一つの対策だけでは、賄えない部分が出てきてしまいます。
発電所ごとに雑草対策を組み合わせておこなってください。
また、天候や季節にも大きく左右されるため、雑草が伸びる頻度は毎年異なりますので、
毎年同じ対策をしていても雑草が生い茂ってしまうこともあります。
近年は、雑草が生い茂るペースが特に早くなったと感じるため、発電量を気にされるようでしたら、
「頻繁に雑草対策」と「定期的な点検」をおこなうのが良いでしょう。
雑草対策にお悩みのお客様は、お気軽にお問い合わせ下さい。
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